vol.265 『新型“脳波センサー”を使いこなす2つの方法。』 2015.6.21



脳波測定器FMシリーズ用「脳波センサー」がリニューアルして今春発売された。

この脳波センサーが使用できる脳波測定器は以下の通りである。

■アルファータ「FM-515A」「FM-717」
■ブレインプロ・ライト「FM-828」
■ブレインプロ「FM-919」「FM-929」

旧モデルは、固めの素材で開閉範囲が小さいために締め付けがきつくて、装着してしばらくすると頭が痛くなっていた。また、少し開きすぎると折れてしまうこともあった。

新しい本モデルはそういうことがなくてとても良い。
脳波測定器FMシリーズ専用脳波センサー

ただ、トータルセッション脳波測定サービスで、色んな被験者を色んな環境で測定していると改良したい点も出てきた。

それらを一つひとつプチソリューションしてきたことが、セルシネの大きな財産となっている。

この度、その中の一つを商品に付加して、プレミアム脳波センサーとしてお客様に提供することにした。プレミアムだが価格はメーカー純正のノーマルモデルと同じままだ。

実は、ニューモデルの脳波センサーは、着け心地が軽く且つ緩く快適になった分、センサーと肌との密着が弱くなったようで、脳波測定器のセンサーランプが緑になりにくいことが割とある。そのため、測定開始に手間取るケースが増えた。

一人で測定している分には少々測定開始できなくても気楽なもんだが、研究会やイベントで多くの被験者を心太式に測定する場合やテレビ番組の撮影などでは致命的だ。

これを解決するために、センサーの後ろにフックを取り付けて、それに引っ掛けたストラップで手軽に密着度を調整できるようにした。このプチソリューションで、脳波測定現場の作業効率を格段に改善できた。
プレミアム脳波センサー

一人で測定する場合は気楽だといっても、なかなか測定が開始できず原因も分からないとイライラしてくる向きもあるだろう。

脳波測定器をご購入頂く際の付属分も、別途脳波センサーのみを注文頂く際にもこのプレミアムアイテムをセットしてお届けする。ただし、メーカー純正のシンプルなまま使いたいという人もいるだろうから、フックはセンサーに接着せずにお届けする。

実際に使ってみて、「センサーのフィット感が弱い」或いは「SENSORランプがなかなか緑にならず測定か開始できない」などを感じたら、このアイテムを試してみて頂きたい。

ニューモデルになって改善されたことをもう一つ紹介したい。

それは、脳波センサーに右左の区別が全く無くなったことだ。

小さな変更だが、実は大きな意味を持っている。

これまでのモデルは、クリップを左の耳朶に付けることを想定していた。そして、脳波はおでこの右側のセンサーで測っている。即ちFp2だ。左側のセンサーは測定を安定化させる役割を持つが、脳波を測っているわけではない。

左右を逆さに装着することも可能なのだが、そうすると耳朶へのケーブルが上向きに出てしまって違和感があった。だから自然とFp2の測定に習慣化されているユーザーが多かった。
脳波測定器FMシリーズ専用旧脳波センサー

ところが、ニューモデルは耳朶へのケーブルがカチューシャ型バーの上下中央から伸びている。よって、クリップセンサーを右の耳朶に着けようが左の耳朶に着けようが全く違和感がない。

これはとても重要なのだ。

さて、Fp1でもFp2でも違和感なく測れるなら、あなたはどちらを測るだろうか?

測る部位によって脳波は違う。遠く離れた部位なら大きく違うが、同じひたいでも右と左ではやはり違うのだ。もちろん同調度が高い場合もあるが・・・

脳波のバイオフィードバック(ニューロフィードバック)訓練をするならFp1(左のひたい)がお薦めだ。訓練者自身の精神状態は、Fp2よりもFp1により顕著な反映があるからだ。脳波と精神状態の関係は、脳波関連ポータルサイトの「脳波の豆知識」コーナーに掲載している。
脳波国際学会10-20法のFp1

能力開発というと右脳をイメージして、この答えを意外に思う人も多いだろう。

脳波バイオフィードバック法とは、感覚では掴みづらい脳波を具体的な数値やグラフ、音などに変換して、そのフィードバック情報を手掛かりに脳波をコントロールし、延いては精神統御の能力開発を目指すものだ。

故に、手掛かりとなる情報が不適切だと、いくら訓練をしてもその能力は開発できない。感覚とフィードバック情報の相関が悪ければ、試行錯誤の末挫折してしまう。

よって、私がトータルセッションでバイオフィードバック法を指導する場合は、最初にクライアントのFp1とFp2を測定し、適切な方を探る。

お薦めはFp1と言ったが、Fp2の方にクライアントの精神状態が顕著に反映される場合もあるからだ。利き腕があるように、脳にも利き脳があるのだ。

このように、自身の利き脳を知った上で脳波バイオフィードバック訓練を実践することが重要なのである。然もなくば、折角の訓練も実を結ぶ可能性は極端に低くなる。

また、Fp1が適切と判断した場合でも、時折Fp2に有意義な反応が出る場合もある。例えば、Fp1に目立った変化が無いのに、ある瞬間にFp2のミッドα波が強く出るということもあるのだ。よって私は2セットの脳波測定器を使って同時にFp1とFp2を測定することもある。

セルフトレーニングをする際には以上のことを念頭に行うと良い。

セルシネでは、自己統御法のエッセンスにバイオフィードバック法を加えたトレーニングを「サポーティング・バイオフィードバック法」と呼んでいる。トータルセッションで提供するこの「サポーティング・バイオフィードバック法」が、ビジネスマンやスポーツマン、カウンセラー、ヨーガ行者、瞑想訓練者、メンタル/イメージトレーニング者などに好評を頂いている。

しつこいようだが想像してみて欲しい。精神状態の微かな変化を正確に反映してくれる場合と、そうでない場合の訓練を。バイオフィードバック訓練で挫折するケースの主な原因の一つが、「不正確/不適切なフィードバック情報」なのである。

なお、Fp以外の部位は、セルシネ特製の万能脳波センサー「エンフレック」で測定できる。セルシネから脳波測定器をご購入下さる場合にお付けしているプレミアムだ。こちらも価格はノーマル(メーカーセット版)の脳波測定器と同じままにしている。是非!


セルシネ・エイム研究所 和田知浩


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