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vol.356 アファーメーションが旨くいかない人の誤解。“暗示”と“宣言”について。 2025.10.16

セルシネ・ロボ男セルシネ・ロボ男スピーカー

 包丁は、よく研がれているほど怪我するリスクは小さく、料理も効率よくできる。しかし、一方で他人や自分を殺傷する能力も高まる。まさに諸刃の剣だ。

 アファーメーションは効果的な自己統御法だが、切れ味の良い包丁と同じく諸刃の剣と言える。すなわち、使い方によって人生を良くもするし悪くもする。

 アファーメーション(affirmation)とは、断言/確約/肯定などというのが辞書的な意味であり、自己統御法で言うところの“成功体験という実感の先取り”である。

 成功を先取りした自己像(セルフイメージ)が、現実の成功を引き込む。

 潜在意識が、顕在意識とは比べものにならないほどの“自身を動かす大きな力”と“潜在意識にある莫大な情報”を駆使して成功を実現する。

 よくアファーメーションは自己暗示の一つと解される。普通はそれで正解である。しかし、実際には何の効果も現れないか、或いは逆に嬉しくない意味での波瀾万丈を巻き起こすことも多い。

 アファーメーションを実践してもなかなか成果が出ないクライアントと話すと、幾つかの旨くいかないパターンが浮かび上がる。本稿では、その中から2点を紹介したいと思う。

 9月27日、私は次のようなつぶやきを投稿した。

 「アファーメーションの技法には一般理論と特殊理論があります。アインシュタインの相対性理論みたいでしょ。一般アファーメーション理論と特殊アファーメーション理論を時と場合によってうまく使えるようになるといいね!」

 この特殊アファーメーションがくせ者なのだ。

 アファーメーションの文脈で自己暗示をいうとき、それは特殊アファーメーションに属する。特殊なのだから、いつでも使って良いわけではない。リミッターを外して火事場の馬鹿力を発揮したい短期的、瞬間的な行動が必要な場合に限るべきものだ。

書籍「宣言 アファーメーション・バイブル 〜言霊の生かし方〜」 その点、一般アファーメーションは普遍的であり自己成長の本筋である。

 一般アファーメーションについては、拙著「宣言 アファーメーション・バイブル 〜言霊の生かし方〜」に書いたので参考にして欲しい。

 アファーメーションのスクリプトを作成及び実践する際の八つの公式(要点)も紹介している。

 一方、八つの公式から外れるものを特殊アファーメーションと呼ぶ。

 例えば、「できる、できる、お前(自分)ならできる…」と言い聞かせて、心底その気にさせていく。顕在意識による潜在意識のコントロールだ。まるで、蟻が象を動かすが如く。

 この特殊アファーメーション(自己暗示)が旨くいくと確かに大きな成果を得る。しかし、無理を内包するから、その結果(成果)は長続きしにくい。

 この潜在意識の揺り戻し現象によって、まるで催眠術が解けたかのように元の木阿弥となる。あるいは、社会に生じたハレーションがいずれしっぺ返しをしてくる。

 一般アファーメーションと特殊アファーメーションでは、その代償が全く異なる。

 特殊アファーメーションの自己暗示やその代償と一線を画すために、私は一般アファーメーションのことを自己明示と呼んでいる。

 自己暗示が顕在意識から潜在意識への一方的な思い込ませ法であるのに対し、自己明示は顕在意識と潜在意識の対話であるから両者の理解が深まりつつ自己成長する。

 対話の中でエコロジーチェック(自身の内側や環境との作用を確認)やエシカルチェック(倫理や道徳の視点で確認)をしながらアファーメーションをブラッシュアップするのだ。

 自己暗示(特殊アファーメーション)が後先見ずに無謀で無鉄砲、闇雲となりやすいのに対し、自己明示(一般アファーメーション)は自己成長及び環境との調和を実現しながら成功する。

 アファーメーションは三つのフェーズで展開する。この図「アファーメーションの自己統御循環」のとおりである。
アファーメーションの自己統御循環

 第1フェーズが深層自己説得の照射、第2フェーズが深層自己納得の形成、そして第3フェーズが深層自己宣言の発現である。

 一般アファーメーション(自己明示)は顕在意識と潜在意識(無意識)の対話によって自己成長する。しかし、特殊アファーメーション(自己暗示)では両者の対話がないから歪(いびつ)な納得、歪な宣言になってしまいがちなのだ。

 次に、アファーメーションが旨くいかないもう一つの例、「宣言」の誤解を説明しよう。

 先に紹介した拙著のタイトルも大きく「宣言」と表示している。

 この宣言とは、本人の心の叫びであり、静かな決意、そして誓いなのである。これらは全て無意識から自然と湧く思いである。本書では「頼願転誓」という造語で紹介している。

 この宣言という単語が読者に誤解を与えている。すなわち、アファーメーションは他人に言うことと。

 7月25日に次のようにつぶやいて警鐘を鳴らした。

 「アファーメーションにいうところの“宣言”とは、他人に言うことではありません。自身の無意識との対話の一つのフェーズです。自己統御が目的なら、他人に宣言することはお薦めしません。そんな古来から日本で言われていることにも触れています。」

 成功は自分一人で完結するものではない。協力や助けてくれる人、あるいはその存在自体が自身に力を与えてくれる人もいる。

 しかし、逆に邪魔をするのも人である。

 アファーメーションという自己統御法は他人に口外しない方がいい。

 もしも自身の成功像を他人に言う必要があるなら、それは別の言葉で伝えれば良い。

 “暗示”と“宣言”を正しく理解してアファーメーションを実践しよう。


セルシネ・エイム研究所 和田知浩


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書籍「宣言 アファーメーション・バイブル 〜言霊の生かし方〜」




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