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Lesson8.コアセルフを確立する
メルマガ「『成功する人』と『失敗する人』の決定的な違い」 vol22 2003.9.15 配信  より (改訂版) 2005.9.22 upload
本レッスンでは、コアセルフを確立し、実感するためのトレーニング方法を解説します。

コアセルフには、「身体、感情、頭脳」がくっついています。もっと言えば、「親、子、伴侶、組織など様々な環境」がくっついています。コアセルフを確立するための第1ステップは、これら‘くっついているもの’を脱いでいく作業になります。早とちりしないでくださいね。離婚や退職の薦めではありません。「和して同ぜず」の薦めです。

例えば、身体について考えてみましょう。
身体には、沢山のセンサーが配置されています。このセンサーと脳は、感覚性神経線維(医学では「線維」と書きますが、「繊維」と同じ意味です)で結ばれており、数百万本にも及びます。センサーで受け取った情報は、感覚性神経線維を秒速約100メートルのインパルスで脳に伝わっています。想像してみてください、脳の情報処理は大変なもんです。

こんな状況から解放されるためには、身体の緊張を解(ホグ)してやることが効果的です。リラクセーション誘導が順調に進むと、身体に重感が出てきます。これは、無意識が司っていた抗重力筋が緩むことにより、重力を意識が感じるからです。そして、もっとリラクセーションが深まると、今度は逆に、身体が軽ーくなってきます。このとき、脳は身体から解放されるのです。このレベルを、「コアセルフが身体を脱いだ」と表現します。感覚性神経線維を伝わるインパルスもめっきり減りますから、脳が身体から解放されたことが科学的にも確認できます。

身体のリラクセーションがここまで進むと、足かせが無くなったように、イマジネーションが自由にどんどん膨らみます。脳もやっと、“想像”にエネルギーを注げるわけです。

それでは次に、コアセルフが感情を脱ぐとどうなるでしょうか・・・。 頭脳を脱ぐとどうなるでしょうか・・・。 その答えを体験するための実践方法をお伝えするのが、本レッスンの目的でしたね。その前に、一つ覚えておいていただきたいことを述べます。それは、
“それ”を脱ぐ前には、“それ“が徹底的に意識されるということです。徹底的に意識された後、“それ”は離れていきます。

やり方は簡単です。でも、コツを掴むまでは根気が必要かもしれません。以下に、「諸脱一念想」の実践方法を紹介します。








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以上が実践方法です。

古代インドで生まれた心身統一法のヨーガは、呼吸法・座法・瞑想法などの訓練によって、物質の束縛からコアセルフが自由になることを目指すものです。そして、そもそも「ヨーガ」という言葉自体の意味は、“一ヵ所に留める”ということです。ヨーガの達人が、自分の腕に針を刺されても平気でいられるのは、意識を別の一ヵ所に留めることができるからです。ですから、過剰な痛みを消すことができるのです。(コラム:「ペインコントロールの実現」 コラム:「ウルトラアイが教えてくれたこと」 (コラム:「生産的思考の実現」

プレッシャーに強いコルパーは、今やるべきことのみに意識を集中し、最高のパフォーマンスを発揮します。
プレッシャーに弱い非コルパーは、気がかりや不安に心を奪われて、その失敗のイメージを現実に呼び込んでしまいます。

このトレーニングは、「一点凝視」というよりも「一点淡視」という表現が適切なように感じます。
催眠誘導で使われる「凝視法」の体系化をスタートしたのは、イギリスのジェームズ・ブレイドで、1840年頃のことです。氏が残した業績は、催眠療法が発展する上で大変大きな貢献を果たしました。しかし、本レッスンで解説したトレーニングは、凝視法とは違います。クライアントに対してこのトレーニングを課題として与えるときに、“凝視”という言葉を使ってしまうと、なかなか上達しません。「凝っては思案に能(アタ)わず」(物事に熱中しすぎるとかえって思慮分別がなくなること)だからです。「ただひたすらに、淡々と視る」ことが大切です。

コミュニケーション心理学の分野でよく使われるキーワードに、“ラポール”というのがあります。フランス語で“架け橋”や“信頼関係”という意味です。一点淡視を続けていると、フォーカルポイントと自分との間にラポールが徐々に掛かってきます。見えない襷(たすき)のようなものです。そして、襷がベルトコンベアのように回り始めて感情移入が始まります。いわゆる“共感”です。(コラム:「コルパー支援者の共感」

一点淡視によって身体から解放されたコアセルフは、対象との共感によって「感情のレベル」を満喫します。この共感の対象は、なにも人間だけに限りません。例えば、フォーカルポイントに“時計”を選んで一点淡視すると、時計の気持ちが分かってきます。というよりも、感じてくると言った方が適切でしょう。これは、自分の潜在的感情が、フォーカルポイント(ここでは時計)に投影されたために起こる感覚です。

一点淡視で、ひとしきり感情のレベルを満喫すると、その後、感情の波は急速に沈静化してきます。このポイントを「コアセルフが感情を脱いだ」と表現します。

身体から、そして感情からも解放されたコアセルフは、素晴らしく冴え渡った“頭脳”を有しています。すでに解説した、「平常不動心」とは正にこの状態です。感情的にぶれることが無く、頭脳は非常に聡明です。

この精神統一レベルまで到達できれば、様々なシチュエーションで持てる能力をいかんなく発揮できるようになります。野球の投手がボールの縫い目を、テニスプレーヤーがラケットのガットを、ゴルファーがピンやラインをジッと視つめるのは、このゾーン(変性意識状態)に入りたいからです。当初は、対象と一念想のラポールが掛かるまでに長い時間を要するかもしれませんが、慣れてくると瞬間的に、ゾーンに入ることができるようになってきます。仕事や勉強に集中し難いときは、身近の具体的な対象物に一念想してみると精神統一ができてきます。例えば、印刷された何かのマークでも良いですし、立体的な小物でも良いでしょう。


さて、ここまで、一念想の方法として「一点淡視」を取り上げて解説してきましたが、当然、五感全てにおいて一念想を行うことができます。つまり、「一点淡聴」「一点淡触」「一点淡嗅」「一点淡味」です。例えば、“鐘の音”や“木魚”、“ヒーリングミュージック”などの音と一念想するのが「一点淡聴」です。

一念想で“身体”も“感情”も“頭脳”も脱いだとき、コアセルフは本来の自由を謳歌します。あなたも、しっかりと一念想トレーニングを実践してみてください。なかなかコツが掴めない人は、日本伝統の“道”に入門されると良いかもしれません。柔道、剣道、華道、茶道、合気道。中でも弓道はそのものズバリです。くれぐれも、極道だけは駄目ですよ。



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